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EASTON金属矢
その1:箆張り
よく当たる矢であるためには箆張り(スパイン)が最も大切です。箆張りを四ツ矢とも揃えることは当然のことながら、弓の強さ、矢の長さに合わせて適切な箆張りの矢を使うことは”よく当たる矢”であるための絶対条件です。なぜなら矢の飛び方に大きく影響するからです。矢を弓で飛ばす時、離れの瞬間に弓力の何倍もの力が矢筈の一点にかかり、その結果矢に
“しなり” が生じます。これを
ア−チャ−ズ・パラドックスといい、矢の飛翔を超高速度撮影すると、
矢がしなりながら飛んでいく姿を見ることができます。
使用する弓の強さ、矢の長さに適切な箆張り(スパイン)の矢は、驚くほど真直ぐに、しかも安定飛翔します。
弊店では弓道での矢の飛び方を調べるため ペ−パ−チュ−ニング・アロ−テスト
を実施致しました。これは約60cm四方の障子紙をぴんと張った状態で射位より約2 〜 3m 先に設置し、この障子紙に向け羽根の付いた矢を実射します。この時の障子紙の破れ具合で矢の飛び方を調べる方法です。(箆張りが丁度良い場合は障子紙の破れ小さい)
その2:重心
よく当たる矢であるためには重心も大切な要素です。たとえば矢の中心を左手の二本の指ではさみ、右手で矢筈部分を左右に振ると矢尻も同程度左右に振れます。次に矢の中心より矢尻側を持って、同様に右手で矢筈部分を左右に振ると今度は矢尻の振れが前回より小さくなります。つまり
前釣合
の矢はより安定して飛ぶと言うこになります。
前釣合の矢はグルーピング性の向上に効果があります。
ポイントアダプター使用
その3:羽根
甲矢の場合は右ピッチ、乙矢の場合は左ピッチで、三枚の羽根が360度の三等分で羽山も等しく、確実に矢羽根が取りつけられていることが大切です。
ピッチ大 |
矢飛び遅い、矢の回転力大きいため安定飛翔 |
ピッチ小 |
矢飛び早い、矢の回転力小さいため不安定飛翔 |
羽山高い |
矢飛び遅い、矢の回転力大きいため安定飛翔 |
羽山低い |
矢飛び早い、矢の回転力小さいため不安定飛翔 |
ピッチの大小、羽山の高低は使用する人の好みにもよるが、大体において強弓の場合ピッチ大・羽山高くともよく、弱弓の場合ピッチ小・羽山低い方が良い。
その4:筈
矢筈は真直ぐに取りつけられること大切で、取りつけた矢筈の溝も真直ぐで、溝の幅も等しくなければなりません。曲がった矢筈の取り付は矢をまっすぐに飛ばすことができません。
私たちはよく当たる矢であるための4つの条件の内で、箆張りと重心が特に大切であると考えます。
箆張りと重心に大きく関係するのがシャフト・サイズです。
アルミシャフトのサイズ表示:
アルミシャフトのサイズは通常4桁の数字で表されます。たとえば2015の20は20/64インチでシャフトの外寸を表します。また後ろの15は15/1000インチでシャフトの肉厚を表します。
シャフトの箆張りはこの外寸と肉厚により決まります。
弓道用シャフト・サイズについて
弓道用に使用されるジュラルミン・シャフト(パイプ)のほとんどは現在アメリカのイ−ストン社より輸入されています。このイ−ストン社はジュラルミン・シャフトの世界のトップメ−カ−として非常に多くのシャフトサイズを製造しています。アルミ材質等の違いも加えるとその数、約五十数種類に上ります。これをシャフトの材質、重さ、スパインの強弱により表にしたのがスパイン・チャ−トです。
弓が弱いので1913は少々重過ぎる
1913はシャフトの重さ21.27g/100cm であるのに対ししてスパ−ライト1912は19.23g/100cm で2.04gも軽くなります。このことは弱い弓で素早い矢飛びを得るため最適のシャフトであることを意味します。
1913では軽いが2015では重過ぎる
1913 はシャフトの重さ21.27g/100cm 、2015は25.50g/100cm です。新発売のスパ−ライト2013は22.98g/100cm で1913より1.71g 重く、2015より2.52g軽くなります。今までは1913もしくは2015のいずれかを使わざる得なかった人に選択の幅を広げ、より弓力、矢尺に合った矢の選択を可能にしました。
離れのミスをカバ−してくれる安定飛翔の矢
前釣合の矢は安定飛翔すること衆知のことですが矢の重さ、弓力の関係で希望通りにできなかったのが現状です。しかしスパ−ライトはシャフト自体が軽いため、前釣り合いにするための重りを入れる余裕があります。
(PA・PWの使用)
カ−ボンも良いが少々高い安くて的中率の良い遠的矢が欲しい
遠くへ矢を飛ばすには軽い矢でなければなりません。しかし軽くさえあれば良いというものでもありません。近的で使用する矢の
箆張り
と同等のの箆張りがありしかも軽いことが大切です。カ−ボン矢はこの問題をある程度クリア−しましたが、スパ−ライト・シャフトは安価により適切な箆張りを実現しました。
ス−パ−ライト・シャフトは使用範囲の極めて広いシャフト・サイズです
ス−パ−ライト・シャフトは上の表にもあるとうり1913は21.27gに対して1912は19.23gで2.04g 軽くなります。しかし箆張りは1913の720にたいして1912は770でほとんど変わりません。これは軽いということで弱い弓に最適であるばかりでなく、箆張りをほとんど変えることないため近的で1913を使用する方が遠的矢として使用することに最適であることを意味します。また自重が軽いため重りを入れる余裕があり、重心の調節も可能です。
同様に2015の25.5g にたいして、2013は22.98gで2.52g 軽くなります。しかし箆張りは2015の540 にたいして2013は610 でほとんど変わりません。2015を近的矢として使用する方が遠的矢として使用できるばかりか、1913と2015の中間クラスの弓力、引尺の方用シャフトとしても最適です。
(注)SL1912はイーストン社最上クラスアルミ合金78Sを使用。強度を維持してます。
(注)スパーライトシャフトの 矢尻および矢筈は1913、2015用のものがそのまま使用できます。